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日本のコーヒー文化

日本のコーヒー文化

世界中で愛されているコーヒー。日本も例外ではない。あるアンケート調査によれば、緑茶や紅茶を圧倒して日本人の7割近くがコーヒー派だったという。お茶の国、日本で、なぜこんなにもコーヒーの人気が高いのか。今回は、独自に発展を遂げてきた日本のコーヒー文化について考察する。

 

日本におけるコーヒーの歴史

日本にコーヒーが伝えられたのは、江戸時代の初期。鎖国中の日本で、唯一他国との交易が許されていた長崎・出島にオランダ商人が持ち込んだのが始まりとされている。

日本で初めてコーヒー飲用体験を記したのは、江戸文化を代表する文人、大田 南畝(おおた なんぽ)。随筆『瓊浦又綴(けいほゆうてつ)』の中で「焦げくさくして味ふるに堪へず」と感想を述べている。この一文が象徴するように、当初は日本人の口に合わず、受け入れられなかった。

日本のコーヒー文化が花開いたのは明治時代のこと。開国して、文明開花の波が押し寄せると、西洋文化への憧れから、コーヒーを積極的に取り入れるようになった。喫茶店がいくつもオープンし、文化人たちがこぞって通ったという。

以降、全国各地に喫茶店が増えていくに伴い、人々がコーヒーを愛飲する習慣も少しずつ根付いていった。

 

日本人がコーヒーを好むのはなぜか

日本人は良くも悪くも「新しいもの好き」の国民性で、伝統を大切にしながらも、他国の文化を積極的に取り入れようとする気質がある。さらに、新しいものを取り入れるだけでなく、自国流にカスタマイズすることにも長けているのが特徴だ。

西洋文化の象徴だったコーヒーは、そんな日本人の心をくすぐったのだろう。今や、多くの日本人にとって、コーヒーは欠かせない飲料となっている。

喫茶店に立ち寄れば、ホットからアイス、ドリップからエスプレッソ、砂糖やミルクが入っていないブラックコーヒーからこってり甘いものまでさまざまな選択肢がある。

また、自動販売機やコンビニで購入できる缶コーヒーのレベルも高い。ブラック、微糖、加糖、ミルク入りなど、実にバラエティー豊かだ。

家庭やオフィスなどでは、お湯を入れて混ぜるだけの「インスタントコーヒー」や、特別な道具がなくても本格的な味を楽しめる「一杯抽出型ドリップパック」なども人気がある。

このように日本でコーヒーが独自の発展を遂げてきたのは、細部まで完璧を追求する、ものづくりの精神が根底にあるからかもしれない。

 

日本ではドリップコーヒーが主流

ヨーロッパではエスプレッソが多いのに対し、日本ではドリップコーヒーが主流だ。昔ながらの喫茶店では、ハンドドリップで一杯ずつ丁寧にコーヒーを淹れてくれる。

サードウェーブコーヒーの火付け役とされ「コーヒー界のApple」とも呼ばれているアメリカ発の「ブルーボトルコーヒー」が、日本の喫茶店に影響を受け、1杯ずつハンドドリップでコーヒーを淹れるスタイルを貫いているというのは有名な話だ。

どうして日本ではドリップコーヒーが主流なのか。もしかしたら、茶道の「もてなし」の美学が色濃く残っているからかもしれない。茶道では客人の目の前でお茶を点て、最高の1杯を差し出すために心を尽くす。

ただお茶を飲むだけでなく、茶室のしつらえや器の美しさを楽しめるのも茶道の醍醐味だ。茶の湯から発展した日本の喫茶店には、内装や家具、カップひとつにもこだわった、個性豊かなところも多い。

日本の喫茶店に立ち寄ると、その細かなサービスに驚くかもしれない。その心配りは「お客さんに喜んでほしい」という思いから生まれたのだろう。

 

日本には他国にはない、さまざまなコーヒーの楽しみ方が存在している。

日本のコーヒー文化に倣い、新しいコーヒーの楽しみ方を見つけてみてはいかがだろうか。ブレイクタイムをより充実させてくれるに違いない。

 

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